エクアドル代表MFモイセス・カイセド──。
わずか数年で南米から欧州の頂へと駆け上がった彼のキャリアには、常に“番号”が寄り添っている。
チェルシーでは伝説ジャンフランコ・ゾラの背番号「25」を継承し、母国代表では「23」を一貫して背負い続ける。
それぞれの数字には、英雄への敬意、祖国への誇り、そして自らの原点への想いが込められている。
この記事では、カイセドがこれまでに背負ってきた背番号の歴史と、その背後に隠されたエピソードや海外メディア・ファンの反応を徹底紹介する。
この記事の内容
クラブ歴代背番号一覧
引用:primicias
シーズン | クラブ名 | 背番号 |
---|---|---|
2025-26 | チェルシー | 25 |
2024-25 | チェルシー | 25 |
2023-24 | チェルシー | 25 |
2022-23 | ブライトン | 25 |
2021-22 | ブライトンU23/ベールショット(レンタル) | 8/10/6 |
2020-21 | ブライトンU23/ブライトン | 8/25 |
2019-20 | インデペンディエンテ・デル・バジェU20/トップ | 5/6/55 |
2018-19 | インデペンディエンテ・デル・バジェ | 5/52/55 |
クラブでの背番号にまつわるエピソード・海外の反応・評価
「25番」の選択とゾラからの“承認”
Moises Caicedo will wear the number 25, same number our legend Zola use to wear. pic.twitter.com/XYrdwxnRSB
— Frank Khalid OBE (@FrankKhalidUK) August 15, 2023
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チェルシー加入時、カイセドは 25番 を選んだ。
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これは ジャンフランコ・ゾラ(Gianfranco Zola) が最後に着用していた番号であり、以降は長らく空き番になっていた。
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報道によれば、ゾラ自身が「その番号を着けてほしい」とのメッセージをカイセドに送ったとされる話もサポーター間で語られており、Reddit などには “Zola’s message to Caicedo regarding usage of no. 25” という投稿もある。
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この「ゾラの25番を継ぐ」という設定が、ファン・メディア双方にとって象徴性を帯びている。多くのチェルシーファンは「伝説の番号を若手が背負う責任感」「歴史と期待を引き継ぐ者」として見守っている。
背番号と声価の一致:25番が象徴する地位
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加入後、カイセドはたちまちチームの中盤の中心になり、25番を背負う選手としての見せ場を多く作った。例えば、リヴァプール戦で素晴らしいロングシュートを決めて、試合後「この日のMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ)」に選ばれた際、チェルシー公式は「86%の票を獲得」したと発表。
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同記事では、「カイセドは自らスペースを作り、ボールを受けて体を開き、守備と創造性を融合させた動きを見せた」とプレー解説されており、ファンからも「25番、カイセドが最高の試合をした」など称賛が集まった。
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メディアでは、彼を “best midfielder in the Premier League”(プレミアで最も優秀な中盤選手の一人)とするタイトルを掲げる評価も。
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ただし、カイセド本人はこうした称賛には謙遜し、「自分が世界最高かどうかは人が言えばいい。自分はただ、国とクラブのために最善を尽くしたい」と語っている。
その他の番号時代・クラブでの番号事情
引用:independent
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ブライトン時代にも 25番 を着用しており、移籍した後も同じ番号を継続することで、自身のアイデンティティを体現した。
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ポルトガル語版ウィキペディアでは、彼が「Brighton での 25番を選んだ理由は、エクアドル出身の元マンチェスター・ユナイテッド主将アントニオ・バレンシア(Antonio Valencia)がユナイテッドで 25番を使っていたことに敬意を表したから」という説も紹介されている(ただし、この点は公式な裏付けが薄い)。
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加えて、海外メディアではカイセドを “novo Kanté”(新しいカンテ) と呼ぶ例もある。特に守備的中盤としての突破力・守備読み・運動量が N’Golo Kanté に通じるという形で紹介されることがあり、その際に「25番=中盤を支える番号としてふさわしい」などの文脈で語られることもある。
批評・賛辞の声:背番号と能力が結び付く印象
Ramiro Vaca and Moises Caicedo both played for their countries in the WC qualifiers last night. ?
Vaca lost with Bolivia against Peru while Caicedo won with Ecuador against Venezuela.#WeAre13 pic.twitter.com/8Xm0Tx2Dos
— K. Beerschot V.A. (@kbeerschotva) November 12, 2021
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Sky Sports の解説者 Jamie O’Hara は、カイセドが守備型MFとしてだけでなく、パスで攻撃にも絡む能力を見せた点についてコメントしている。記事見出しには “another position Moises Caicedo …” とあり、評価の幅を広げる動きを指摘している。
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また、カイセドの守備能力・球際の強さはしばしば際立って報じられ、彼の番号を挙げて「この番号(25番)が中盤の支柱ならではの責務を象徴している」といった文脈で言及されることがある。
代表歴代背番号一覧
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シーズン | 代表チーム | 背番号 |
---|---|---|
2024-25 | エクアドル代表 | 23 |
2023-24 | エクアドル代表 | 23 |
2022-23 | エクアドル代表 | 23 |
2021-22 | エクアドル代表 | 23 |
2020-21 | エクアドル代表 | 23 |
代表での背番号にまつわるエピソード・評価・反応
常に「23番」を背負う意味と象徴性
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カイセドはエクアドル代表で 23番 を長年着用しており、これは単なる番号ではなく、彼自身の人生や慈善活動にもリンクする象徴になっている。
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例えば、彼の慈善財団名が “Niño Moi 23”(子ども=Moi 23)と名付けられており、23という数字を自分自身のアイデンティティの一部とみなしている。
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このように、23番は単なる代表背番号という枠を越え、「自分と家族、地元、子どもたちへの感謝」を象徴する番号として彼自身が重視しているという言説がある。
国際大会での23番としての活躍と評価
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2022年ワールドカップ(カタール大会) では、23番としてエクアドル代表でプレーし、セネガル戦で貴重なゴールを挙げた。このゴールは母国を勇気づけるシーンとして報じられ、南米メディアでも称賛された。
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代表での試合パフォーマンスにおいては、守備的MFとしてのボール奪取・中盤の潤滑油役という役割を全うし、代表サポーターやメディアから「代表の心臓部」「次世代の主将候補」として期待をかけられている。
引用:YouTube
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一部サッカー専門サイトでは、カイセドの代表出場数や貢献度をもとに、23番を背負う選手としての“重み”を強調する分析も見られる。
背番号と評価の結びつき:23=責任・象徴
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23番を常に着けてきたことで、ファン・メディアの側では「23番=カイセドそのもの」という認識が強まりつつある。そのため、代表戦で良いパフォーマンスをすれば「23番カイセドの誇り」、逆に調子が落ちれば「23番を背負う重圧」といった論調も見られる。
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また、背番号23を軸にしたキャンペーン・ファン活動(代表ユニフォームでの23番購入など)も一定程度行われており、23番という番号が象徴的な商品価値を帯び始めている。
さいごに
モイセス・カイセドの背番号「25」と「23」は、単なる識別番号ではない。
それは彼のキャリアと人間性を映し出す象徴そのものだ。
チェルシーでは、ゾラが残した伝統と誇りを引き継ぎ、チームの心臓として奮闘。
ブライトン時代から愛用する25番は、カンテの再来と評された彼の存在感を際立たせている。
一方、エクアドル代表での23番には、少年時代の原点「Niño Moi」の精神と、祖国への深い愛情が息づいている。
数字に込められた物語を紐解くとき、そこに浮かび上がるのは「責任」「誇り」「感謝」。
世界最高峰の舞台で輝くこの背番号は、これからもモイセス・カイセドという名とともに記憶されていくだろう。