毎シーズン、UEFAチャンピオンズリーグのグループステージ抽選会で表彰されるUEFA欧州最優秀選手賞。
歴代受賞者を見ると、UEFA欧州最優秀選手賞=UEFAチャンピオンズリーグのMVPのように思えますね。
では、UEFA欧州最優秀選手賞ってどんな賞なのでしょうか?
歴代受賞者は誰なのでしょうか?
今回は、UEFA欧州最優秀選手賞について書いていきたいと思います。
また、バロンドール、FIFA最優秀選手賞についても書いてみました。
この記事の内容
UEFA欧州最優秀選手賞って、どんな賞なのか?
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2020-2021シーズンは、ジョルジーニョ選手(チェルシー)が受賞しました。
UEFAチャンピオンズリーグ、EURO2020を制した選手なので、文句なしの受賞と言えるでしょう!
では、UEFA欧州最優秀選手賞ってどんな賞なのでしょうか?
UEFA欧州最優秀選手賞は、
ヨーロッパのクラブチームでプレーする最も優れた選手に与えられる賞である。欧州サッカー連盟(UEFA)と欧州スポーツ雑誌組合(ESM)が共同で主催する。
ただ、UEFAとついているのでUEFAチャンピオンズリーグの活躍で決まってしまいそうなイメージがありますが、リーグ戦や代表戦での活躍も含んで評価されます。
単純に、UEFA欧州最優秀選手賞=UEFAチャンピオンズリーグのMVPと決めつけてはいけないようです。
この賞の設立理由
UEFA欧州最優秀選手賞が設立された理由は、正当な評価がされていないことでした。
そのため、「旧来のバロンドール精神」を受け継いだ新たな賞を設立する必要があるということで、UEFA欧州最優秀選手賞が設立されました。
2010年のバロンドール受賞が大きな問題となりましたね。
この年の受賞者はメッシ選手。
この時、ミシェル・プラティニ氏が「FIFAワールドカップが開かれた年に優勝国の選手、監督が評価されない」と苦言したことから始まりました。
ミシェル・プラティニ氏の発言はもっともで、この年の受賞に値した選手と言えば、スナイデル氏でしょう!
参照:バロンドール史上最大のミス。2010年はスナイデルが受賞すべきだった|海外サッカー|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva (shueisha.co.jp)
インテル在籍時の2009-2010シーズンに3冠達成し、ワールドカップ南アフリカ大会では準優勝しました。
クラブ、代表での成績や活躍を考えれば、誰もが納得の受賞だったはず・・・。
実際に、2010年のFIFAバロンドールの投票では記者投票で1位だったのですが、各国代表選手、監督による投票を加えると上位3人に残らなくなってしまいました・・・。
おかしな話ですよね?
スナイデル氏でなく、ワールドカップ優勝のスペイン代表から選出されていれば問題はなかったかもしれません。
ちなみに、2009-2010シーズンのメッシ選手の成績を見てみましょう。
クラブで見ると、
- リーグ優勝
- UEAFチャンピオンズリーグ(ベスト4)
- ワールドカップ(ベスト8)
とまずまずの成績。
個人タイトルを見ると、
- ヨーロッパ・ゴールデンシュー
- UEFAチャンピオンズリーグ得点王
- リーガ・エスパニョーラ最優秀選手
- ピチーチ賞(ラ・リーガ得点王)
と素晴らしすぎる成績でした。
ただ、スナイデル氏よりもインパクトがないかなと思われます。
選考方法
対象の選手:ヨーロッパでプレーする全選手。
判断基準:リーグ戦やヨーロッパ規模の大会、代表戦のプレー。
選考方:UEFA加盟各国より選出されたスポーツジャーナリスト55人による投票。
※2017年からUEFAチャンピオンズリーグとUEFAヨーロッパリーグのグループステージに参加したクラブから80人のコーチを審査員に加えています。
1~3位まで投票をしてもらい、1位は5ポイント、2位は3ポイント、3位は1ポイントが与えられる仕組みとなっています。
上位3名で最終投票が行われ、決定をします。
最終投票は、UEFAチャンピオンズリーグの抽選会で電子投票を行い決定。
だいたい、上位3名の顔ぶれを見れば、結果がわかってしまいそうですけどね。
歴代受賞者
所属クラブは、受賞時のクラブです。
2021:ジョルジーニョ(チェルシー)
2020:ロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン)
2019:ファン・ダイク(リバプール)
2018:モドリッチ(レアル・マドリード)
2017:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2016:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2015:メッシ(バルセロナ)
2014:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2013:リベリー(バイエルン)
2012:イニエスタ(バルセロナ)
2011:メッシ(バルセロナ)
前身のUEFA年間最優秀選手賞受賞者
所属クラブは、受賞時に在籍していたクラブです。
この賞は、UEFAチャンピオンズリーグのMVPと呼べる賞でしたね。
大体、優勝したクラブから選出されている印象です。
2010:ミリート(インテル)
2009:メッシ(バルセロナ)
2008:クリスティアーノ・ロナウド(マンチェスター・ユナイテッド)
2007:カカ(ACミラン)
2006:ロナウジーニョ(バルセロナ)
2005:ジェラード(リバプール)
2004:デコ(バルセロナ)
2003:ブッフォン(ユベントス)
2002:ジダン(レアル・マドリード)
2001:エッフェンベルク(バイエルン)
2000:レドンド(レアル・マドリード)
1999:ベッカム(マンチェスター・ユナイテッド)
1998:ロナウド(インテル)
こちらの方がわかりやすいかもしれませんね。
バロンドールって、どんな賞なの?
1956年にフランスのサッカー専門誌「フランス・フットボール」が創設した賞で、サッカー界では最も名誉ある個人賞です。
フランス語で「黄金の球」という意味で、ボールの形をしたトロフィーが特徴的です。
以前は、ヨーロッパでプレーをする選手が対象でしたが、2007年から世界を対象にした賞となりました。
2010年に、FIFA最優秀選手賞と統合し、FIFAバロンドールとして表彰されていました。
しかし、2016年にFIFAとパートナーシップを解消。
これにより、2016年からバロンドール独自の表彰をされることになりました。
あれこれ変えずに、バロンドールは独立していてほしいものです。
毎年秋ごろに、30名の最終候補選手リストが発表され、12月に受賞者が決まります。
バロンドールも結果がわかってしまっているところはありますが、なぜか?楽しみにしてしまうのです。
バロンドールの傾向としては、攻撃の選手が受賞する可能性が高く、守備の選手には厳しい賞。
※守備の選手で受賞をしたのは、フランツ・ベッケンバウアー、マティアス・ザマー、ファビオ・カンナバーロの3人。
ゴールキーパーは、レフ・ヤシンだけとなっています・・・。
もう少し、守備の選手に受賞させてあげても良いのかな?と思ってしまいます。
年俸も守備の選手は低い傾向にありますので。
報われる形になってほしいですね。
歴代受賞者
歴史ある賞なので、受賞者が多い!
バロンドール(2016~)
※所属クラブは受賞時の時のクラブです。
2021:リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2020:新型コロナウイルス感染症の世界的流行により選出なし
2019:リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2018:ルカ・モドリッチ(クロアチア/レアル・マドリード)
2017:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/レアル・マドリード)
2016:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/レアル・マドリード)
FIFAバロンドール(2010~2015)
2015:リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2014:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/レアル・マドリード)
2013:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/レアル・マドリード)
2012:リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2011:リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2010:リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
バロンドール(1956~2009)
2009:リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2008:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/マンチェスター・U)
2007:カカー(ブラジル/ミラン)
2006:ファビオ・カンナヴァーロ(イタリア/ユヴェントス)
2005:ロナウジーニョ(ブラジル/バルセロナ)
2004:アンドリー・シェフチェンコ(ウクライナ/ミラン)
2003:パヴェル・ネドヴェド(チェコ/ユヴェントス)
2002:ロナウド(ブラジル/レアル・マドリード)
2001:マイケル・オーウェン(イングランド/リヴァプール)
2000:ルイス・フィーゴ(ポルトガル/レアル・マドリード)
1999:リヴァウド(ブラジル/バルセロナ)
1998:ジネディーヌ・ジダン(フランス/ユヴェントス)
1997:ロナウド(ブラジル/インテル)
1996:マティアス・ザマー(ドイツ/ドルトムント)
1995:ジョージ・ウェア(リベリア/ミラン)
1994:フリスト・ストイチコフ(ブルガリア/バルセロナ)
1993:ロベルト・バッジョ(イタリア/ユヴェントス)
1992:マルコ・ファン・バステン(オランダ/ミラン)
1991:ジャン・ピエール・パパン(フランス/マルセイユ)
1990:ローター・マテウス(ドイツ/インテル)
1989:マルコ・ファン・バステン(オランダ/ミラン)
1988:マルコ・ファン・バステン(オランダ/ミラン)
1987:ルート・フリット(オランダ/ミラン)
1986:イゴーリ・ベラノフ(ソ連/ディナモ・キエフ)
1985:ミシェル・プラティニ(フランス/ユヴェントス)
1984:ミシェル・プラティニ(フランス/ユヴェントス)
1983:ミシェル・プラティニ(フランス/ユヴェントス)
1982:パオロ・ロッシ(イタリア/ユヴェントス)
1981:カール・ハインツ・ルンメニゲ(西ドイツ/バイエルン)
1980:カール・ハインツ・ルンメニゲ(西ドイツ/バイエルン)
1979:ケヴィン・キーガン(イングランド/ハンブルガーSV)
1978:ケヴィン・キーガン(イングランド/ハンブルガーSV)
1977:アラン・シモンセン(デンマーク/ボルシアMG)
1976:フランツ・ベッケンバウアー(西ドイツ/バイエルン)
1975:オレグ・ブロヒン(ソ連/ディナモ・モスクワ)
1974:ヨハン・クライフ(オランダ/アヤックス)
1973:ヨハン・クライフ(オランダ/アヤックス)
1972:フランツ・ベッケンバウアー(西ドイツ/バイエルン)
1971:ヨハン・クライフ(オランダ/アヤックス)
1970:ゲルト・ミュラー(西ドイツ/バイエルン)
1969:ジャンニ・リヴェラ(イタリア/ミラン)
1968:ジョージ・ベスト(北アイルランド/マンチェスター・U-)
1967:アルベルト・フローリアン(ハンガリー/フェレンツ・ヴァーロシュ)
1966:ボビー・チャールトン(イングランド/マンチェスター・U)
1965:エウゼビオ(ポルトガル/ベンフィカ)
1964:デニス・ロー(スコットランド/マンチェスター・U)
1963:レフ・ヤシン(ソ連/ディナモ・モスクワ)
1962:ヨゼフ・マソプスト(チェコスロバキア/ドゥクラ・プラハ)
1961:オマール・シヴォリ(イタリア/ユヴェントス)
1960:ルイス・スアレス(スペイン/バルセロナ)
1959:アルフレッド・ディ・ステファノ(スペイン/レアル・マドリード)
1958:レイモン・コパ(フランス/レアル・マドリード)
1957:アルフレッド・ディ・ステファノ(スペイン/レアル・マドリード)
1956:スタンリー・マシューズ(イングランド/ブラックプール)
引用元:https://www.soccer-king.jp/sk_column/article/270459.html
メッシ選手とクリスティアーノ・ロナウド選手で受賞をしてきたところ、モドリッチ選手が割込み、新しい1ページを刻んでくれました。
ワールドカップもあったので妥当な選出でした。
ワールドカップがない年は、ちょっと怪しい部分がありますが、妥当な選出をしてもらいたいですね。
FIFA最優秀選手賞って、どんな賞?
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1991年に設立されたFIFA最優秀選手賞は、FIFAによる年間最優秀選手賞。
代表チームのコーチやキャプテン、FIFAの招聘を受けた国際的なメディア代表によって選出されます。
よく、日本代表監督とキャプテンが誰に投票したのかニュースになりますよね?
聞いちゃダメでしょ!と思ってしまいます。
1位5ポイント、2位3ポイント、3位1ポイントが与えられ、最高ポイントの選手が受賞。
この賞の問題は、代表、クラブ関係の人間に投票する傾向があるため正当な評価か疑問の声もあります。
歴代受賞者
所属クラブは受賞した時のクラブです。
※2010~2015年は、FIFAバロンドール受賞者と同じなので、省略します。
受賞者の確認は、バロンドールの歴代受賞者の項目を見てください。
2021:ロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン)
2020:ロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン)
2019:リオネル・メッシ(バルセロナ)
2018: ルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)
2017:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2016:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2009:リオネル・メッシ(バルセロナ)
2008:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2007:カカ(ACミラン)
2006:ファビオ・カンナバーロ(ユベントス)
2005:ロナウジーニョ(バルセロナ)
2004:ロナウジーニョ(バルセロナ)
2003:ジネディーヌ・ジダン(レアル・マドリード)
2002:ロナウド(インテル)
2001:ルイス・フィーゴ(レアル・マドリード)
2000:ジネディーヌ・ジダン(ユベントス)
1999:リバウド(バルセロナ)
1998:ジネディーヌ・ジダン(ユベントス)
1997:ロナウド(インテル)
1996:ロナウド(バルセロナ)
1995:ジョージ・ウェア(ACミラン)
1994:ロマーリオ(バルセロナ)
1993:ロベルト・バッジョ(ユベントス)
1992:マルコ・ファン・バステン(ACミラン)
1991:ローター・マテウス(インテル)
歴史ある賞なので、有名どころばかり!
その年に大活躍した選手が選ばれている感じがします。
選出された選手を見ると納得の受賞と言えるでしょう!
まとめ
今回は、UEFA欧州最優秀選手賞、バロンドール、FIFA最優秀選手賞について書いてみました。
選出方法も違って、面白いと言えますね!
ただ、疑問に思う選出もあるので誰もが納得する選手が選出されてほしいものです。
例えば、ワールドカップやUEFAチャンピオンズリーグ優勝に大きく貢献した選手とか!