毎シーズン、UEFAチャンピオンズリーグのグループステージ抽選会で表彰される、UEFA欧州最優秀選手賞。
UEFAとつくので、UEFAチャンピオンズリーグのMVPと思ってしまいがちですが、ちょっと違うようです。
今回は、UEFA欧州最優秀選手賞について書いていきたいと思います。
また、バロンドール、FIFA最優秀選手賞についても書いてみました。
この記事の内容
UEFA欧州最優秀選手賞って、どんな賞なのか?
2018-2019シーズンの授賞式の様子です。ファン・ダイクが文句なしで受賞しました。
UEFA欧州最優秀選手賞は、ヨーロッパのクラブに所属する選手を対象に、シーズン通して最も活躍した選手に贈られる賞。
この賞の設立理由
旧バロンドールの代わりに設立された賞で、前身は、UEFA年間最優秀選手賞。
前身のUEFA年間最優秀選手賞は、UEFAチャンピオンズリーグで活躍した選手が受賞をしていました。
この賞は、UEFAチャンピオンズリーグMVPと言っても良かったでしょう。
バロンドールはもともと、欧州の選手を対象にしていましたが、2007年から世界の選手を対象にしました。
ジャーナリストによる投票に加え、各国の監督、キャプテンの投票を加えて行っていましたが、2010年に問題が起こってしまいました。
2009-2010シーズン、インテルで3冠(セリエA、コッパ・イタリア、CL)を達成し、W杯では準優勝。
2010年南アフリカW杯で優勝したスペイン勢が受賞するのであれば、問題は起こらなかったかもしれません。
この年に受賞をしたのは、メッシ。
W杯南アフリカ大会では、準々決勝敗退、UEFAチャンピオンズリーグでは準決勝敗退。(準決勝でインテルに負けています)。
このことを考えれば、メッシの受賞はおかしいこと。
このことに対して、プラティニが苦言を呈し、UEFA欧州最優秀選手賞が設立されました。
選考方法
ジャーナリストの投票に加え、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグに出場した80クラブの監督の投票も入るようです。
1~3位まで投票をしてもらい、1位は5ポイント、2位は3ポイント、3位は1ポイントが与えられる仕組みとなっています。
上位3名で最終投票が行われ、決定をします。
最終投票は、UEFAチャンピオンズリーグの抽選会で電子投票を行い決定します。
だいたい、上位3名の顔ぶれを見れば、結果がわかってしまいそうですけどね。
歴代受賞者
所属クラブは、受賞時のクラブです。
2019:ファン・ダイク(リバプール)
2018:モドリッチ(レアル・マドリード)
2017:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2016:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2015:メッシ(バルセロナ)
2014:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2013:リベリー(バイエルン)
2012:イニエスタ(バルセロナ)
2011:メッシ(バルセロナ)
前身のUEFA年間最優秀選手賞受賞者
所属クラブは、受賞時に在籍していたクラブです。
この賞は、UEFAチャンピオンズリーグのMVPと呼べる賞でしたね。
2010:ミリート(インテル)
2009:メッシ(バルセロナ)
2008:クリスティアーノ・ロナウド(マンチェスター・ユナイテッド)
2007:カカ(ACミラン)
2006:ロナウジーニョ(バルセロナ)
2005:ジェラード(リバプール)
2004:デコ(バルセロナ)
2003:ブッフォン(ユベントス)
2002:ジダン(レアル・マドリード)
2001:エッフェンベルク(バイエルン)
2000:レドンド(レアル・マドリード)
1999:ベッカム(マンチェスター・ユナイテッド)
1998:ロナウド(インテル)
選出された選手を見ると、UEFA欧州最優秀選手賞が、1番、UEFAチャンピオンズリーグのMVPと呼べる賞なのかもしれません。
バロンドールって、どんな賞なの?
1956年にフランスのサッカー専門誌「フランス・フットボール」が創設した賞で、サッカー界では最も名誉ある個人賞です。
フランス語で「黄金の球」という意味で、ボールの形をしたトロフィーが特徴的です。
以前は、ヨーロッパでプレーをする選手が対象でしたが、2007年から世界を対象にした賞となりました。
2010年に、FIFA最優秀選手賞と統合し、FIFAバロンドールとして表彰されていました。しかし、2016年にFIFAとパートナーシップを解消。
これにより、2016年より、バロンドール独自の表彰をされることになりました。
あれこれ変えずに、バロンドールは独立していてほしいものです。ややこしい。
毎年秋ごろに、30名の最終候補選手リストが発表され、12月に受賞者が決まります。
バロンドールも結果がわかってしまっているところはありますが、なぜか?楽しみにしてしまうのです。
バロンドールの傾向としては、攻撃の選手が受賞する可能性が高く、守備の選手には厳しい賞。
※守備の選手で受賞をしたのは、フランツ・ベッケンバウアー、マティアス・ザマー、ファビオ・カンナバーロの3人。
GKは、レフ・ヤシンだけとなっています・・・。
もう少し、守備の選手に受賞させてあげても良いのかな?と思ってしまいます。
年俸も守備の選手は低い傾向にありますので。報われる形になってほしいですね。
歴代受賞者
歴史ある賞なので、受賞者が多い!
バロンドール(2016~)
2019年 リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2018年 ルカ・モドリッチ(クロアチア/レアル・マドリード)
2017年 クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/レアル・マドリード)2016年 クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/レアル・マドリード)
FIFAバロンドール(2010~2015)
2015年 リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2014年 クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/レアル・マドリード)
2013年 クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/レアル・マドリード)
2012年 リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2011年 リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2010年 リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
バロンドール(1956~2009)
2009年 リオネル・メッシ(アルゼンチン/バルセロナ)
2008年 クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル/マンチェスター・U)
2007年 カカー(ブラジル/ミラン)
2006年 ファビオ・カンナヴァーロ(イタリア/ユヴェントス)
2005年 ロナウジーニョ(ブラジル/バルセロナ)
2004年 アンドリー・シェフチェンコ(ウクライナ/ミラン)
2003年 パヴェル・ネドヴェド(チェコ/ユヴェントス)
2002年 ロナウド(ブラジル/レアル・マドリード)
2001年 マイケル・オーウェン(イングランド/リヴァプール)
2000年 ルイス・フィーゴ(ポルトガル/レアル・マドリード)
1999年 リヴァウド(ブラジル/バルセロナ)
1998年 ジネディーヌ・ジダン(フランス/ユヴェントス)
1997年 ロナウド(ブラジル/インテル)
1996年 マティアス・ザマー(ドイツ/ドルトムント)
1995年 ジョージ・ウェア(リベリア/ミラン)
1994年 フリスト・ストイチコフ(ブルガリア/バルセロナ)
1993年 ロベルト・バッジョ(イタリア/ユヴェントス)
1992年 マルコ・ファン・バステン(オランダ/ミラン)
1991年 ジャン・ピエール・パパン(フランス/マルセイユ)
1990年 ローター・マテウス(ドイツ/インテル)
1989年 マルコ・ファン・バステン(オランダ/ミラン)
1988年 マルコ・ファン・バステン(オランダ/ミラン)
1987年 ルート・フリット(オランダ/ミラン)
1986年 イゴーリ・ベラノフ(ソ連/ディナモ・キエフ)
1985年 ミシェル・プラティニ(フランス/ユヴェントス)
1984年 ミシェル・プラティニ(フランス/ユヴェントス)
1983年 ミシェル・プラティニ(フランス/ユヴェントス)
1982年 パオロ・ロッシ(イタリア/ユヴェントス)
1981年 カール・ハインツ・ルンメニゲ(西ドイツ/バイエルン)
1980年 カール・ハインツ・ルンメニゲ(西ドイツ/バイエルン)
1979年 ケヴィン・キーガン(イングランド/ハンブルガーSV)
1978年 ケヴィン・キーガン(イングランド/ハンブルガーSV)
1977年 アラン・シモンセン(デンマーク/ボルシアMG)
1976年 フランツ・ベッケンバウアー(西ドイツ/バイエルン)
1975年 オレグ・ブロヒン(ソ連/ディナモ・モスクワ)
1974年 ヨハン・クライフ(オランダ/アヤックス)
1973年 ヨハン・クライフ(オランダ/アヤックス)
1972年 フランツ・ベッケンバウアー(西ドイツ/バイエルン)
1971年 ヨハン・クライフ(オランダ/アヤックス)
1970年 ゲルト・ミュラー(西ドイツ/バイエルン)
1969年 ジャンニ・リヴェラ(イタリア/ミラン)
1968年 ジョージ・ベスト(北アイルランド/マンチェスター・U-)
1967年 アルベルト・フローリアン(ハンガリー/フェレンツ・ヴァーロシュ)
1966年 ボビー・チャールトン(イングランド/マンチェスター・U)
1965年 エウゼビオ(ポルトガル/ベンフィカ)
1964年 デニス・ロー(スコットランド/マンチェスター・U)
1963年 レフ・ヤシン(ソ連/ディナモ・モスクワ)
1962年 ヨゼフ・マソプスト(チェコスロバキア/ドゥクラ・プラハ)
1961年 オマール・シヴォリ(イタリア/ユヴェントス)
1960年 ルイス・スアレス(スペイン/バルセロナ)
1959年 アルフレッド・ディ・ステファノ(スペイン/レアル・マドリード)
1958年 レイモン・コパ(フランス/レアル・マドリード)
1957年 アルフレッド・ディ・ステファノ(スペイン/レアル・マドリード)
1956年 スタンリー・マシューズ(イングランド/ブラックプール)
引用:https://www.soccer-king.jp/sk_column/article/270459.html
メッシとクリスティアーノ・ロナウドで受賞をしてきたところ、モドリッチが割込み、新しい1ページを刻んでくれました。
W杯もあったので妥当な選出でした。W杯がない年は、ちょっと怪しい部分がありますが、妥当な選出をしてもらいたいですね。
バロンドールは、カレンダー上の日程で活躍した選手を対象にしているので、UEFAチャンピオンズリーグのMVPとは呼びにくいかもしれません。
FIFA最優秀選手賞って、どんな賞?
FIFA最優秀選手賞は、FIFAによる年間最優秀選手賞。1991年に設立されました。
FIFA加盟国の監督、キャプテンの投票によって決まります。ファン、サッカー記者も投票します。
25%ずつの割合で投票するので、まあ割と納得のいく結果が出るのかもしれません。
よく、日本代表監督とキャプテンが、だれに投票したのか、ニュースになりますよね?
聞いちゃダメでしょ!と思ってしまいます。
1位5ポイント、2位3ポイント、3位1ポイントが与えられ、最高ポイントの選手が受賞。
この賞の問題は、代表、クラブ関係の人間に投票する傾向があるため、正当な評価か疑問の声もあります。
1位の選手は、大体文句ない選手になっていると思われるので良いかなと思われます。
歴代受賞者
所属クラブは受賞した時のクラブです。
※2010~2015年は、FIFAバロンドール受賞者と同じなので、省略します。
受賞者の確認は、バロンドールの歴代受賞者の項目を見てください。
2019年:リオネル・メッシ(バルセロナ)
2018年: ルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)
2017年:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2016年:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2009年:リオネル・メッシ(バルセロナ)
2008年:クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
2007年:カカ(ACミラン)
2006年:ファビオ・カンナバーロ(ユベントス)
2005年:ロナウジーニョ(バルセロナ)
2004年:ロナウジーニョ(バルセロナ)
2003年:ジネディーヌ・ジダン(レアル・マドリード)
2002年:ロナウド(インテル)
2001年:ルイス・フィーゴ(レアル・マドリード)
2000年:ジネディーヌ・ジダン(ユベントス)
1999年:リバウド(バルセロナ)
1998年:ジネディーヌ・ジダン(ユベントス)
1997年:ロナウド(インテル)
1996年:ロナウド(バルセロナ)
1995年:ジョージ・ウェア(ACミラン)
1994年:ロマーリオ(バルセロナ)
1993年:ロベルト・バッジョ(ユベントス)
1992年:マルコ・ファン・バステン(ACミラン)
1991年:ローター・マテウス(インテル)
歴史ある賞なので、有名どころばかり!その年に大活躍した選手が選ばれている感じがします。
ここも、UEFAチャンピオンズリーグのMVPと呼んでいいのか?不明な部分があります。
UEFA欧州最優秀選手賞が、UEFAチャンピオンズリーグのMVPと呼べるような気がします。
毎年、各賞でもめていることがありますが、選出方法が違うので仕方がないです。
今後は、様々な選手に受賞の可能性があると思っています。次は、誰が受賞するのか?発表日が待ち遠しいですね。
まとめ。
今回は、UEFA欧州最優秀選手賞、バロンドール、FIFA最優秀選手賞について書いてみました。
それぞれの選出方法があり、ごちゃごちゃになりそうな感じです。
違った選出方法だからこそ、面白さがあるのですが。
UEFAチャンピオンズリーグのMVPとなると、UEFA欧州最優秀選手賞が1番ふさわしい賞なのかもしれません。
今シーズンは、各賞を受賞するのは誰になるのか?注目ですね。
※W杯がない年は、UEFAチャンピオンズリーグ優勝クラブの選手が濃厚になりそうですね。
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