ジェイミー・ヴァーディの背番号には、彼のキャリアと生き方が凝縮されている。
下部リーグで無名の存在だった11番時代、レスター・シティで奇跡を起こした9番の黄金期、そしてセリエA・クレモネーゼで迎えた新たな挑戦の10番。
どの時代も、数字の背後には努力・忠誠・情熱があった。
この記事では、ヴァーディのクラブ・代表別の歴代背番号を一覧表で紹介し、
それぞれの時代に生まれたエピソードや海外メディアの反応をもとに、“背番号に宿る魂”を徹底的に紐解いていく。
この記事の内容
クラブ別 背番号歴代一覧
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レスター・シティ(2012–2025)
| シーズン | 背番号 | 備考 |
|---|---|---|
| 2012–13 | 9 | 加入初年度からレギュラー番号に定着 |
| 2013–14 | 9 | チャンピオンシップ優勝、プレミア昇格 |
| 2014–15 | 9 | プレミア初挑戦でチーム残留に貢献 |
| 2015–16 | 9 | 11試合連続得点でプレミア制覇 |
| 2016–25 | 9 | クラブ通算200得点超、象徴的存在に |
✨エピソード&海外の反応
1️⃣ “Vardy Party”旋風を巻き起こした2015–16
プレミア昇格からわずか2年、ヴァーディの「9番」は奇跡の象徴となった。
11試合連続ゴールを決め、ルート・ファン・ニステルローイの記録を更新。
スタジアムでは毎試合後にファンが「It’s Vardy Party Time!」と歌い、『BBC Sport』は「9番の名が神話に変わる瞬間」と報じた。
2️⃣ レスター愛を貫いた“残留宣言”
2016年夏、アーセナルが正式に獲得オファーを提示し、背番号「9」を用意していた。
だがヴァーディは即座に拒否。「僕の心はレスターにある」と語り、契約延長にサイン。
英紙『The Guardian』は「忠誠心が金額を超えた稀有な9番」と称賛した。
3️⃣ ゴール後の“耳を手に当てる”パフォーマンス
対リヴァプール戦で見せた挑発的なセレブレーションは話題となった。
『Sky Sports』は「挑発の中に確信がある。彼の9番は恐怖の象徴」と評し、ユルゲン・クロップも「彼のようなストライカーを止めるのは不可能だ」と認めた。
4️⃣ レスター史上最多得点者としての引退セレモニー
2025年春、キングパワー・スタジアム最終戦でサポーター全員が“9”のボードを掲げた。
クラブ公式SNSには「The number 9 is forever yours(9番は永遠に君のもの)」という投稿が数百万件の“いいね”を記録。
クレモネーゼ(2025–現在)
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| シーズン | 背番号 | 備考 |
|---|---|---|
| 2025–26 | 10 | 新天地でエース番号を継承 |
✨エピソード&海外の反応
1️⃣ “経験と魂”を託された10番
移籍発表時、監督ダヴィデ・ニコラは「彼の背中に10番を託す」とコメント。
『La Gazzetta dello Sport』は「速さではなく知性で勝負する新しい10番」と紹介し、チームメイトのオカフォーは「彼の動き一つで試合が変わる」と語った。
2️⃣ デビュー戦での“闘志むき出し”プレー
クレモネーゼデビュー戦では、わずか20分で相手DFを抜き去りゴールポスト直撃。
その後もプレスとコーチングでチームを牽引し、伊メディア『Tuttosport』は「ベテランの10番が若手に火をつけた」と絶賛した。
3️⃣ 背番号の意味
ヴァーディ自身は「10番は僕にとって“挑戦”の番号。年齢ではなく心の問題だ」と語り、キャリア終盤に新たな挑戦を象徴する数字となっている。
初期キャリア(下部リーグ時代)
引用:X
| クラブ | 期間 | 背番号 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Stocksbridge Park Steels | 2006–2010 | 11 | 地元クラブでプロを目指す |
| FCハリファクス・タウン | 2010–2011 | 10 | 主力として25得点、MVP受賞 |
| フリートウッド・タウン | 2011–2012 | 9 | カンファレンス・プレミア得点王、昇格の立役者 |
✨エピソード&海外の反応
1️⃣ 工場勤務からプロへ
当時、彼は工場で義歯の成形作業をしており、「午前に仕事、夜に試合」という生活を続けていた。
その中でハリファクスで10番を背負い、1年で25得点。
『Sky Sports』は「義歯職人からプレミアの怪物へ」と特集を組んだ。
2️⃣ フリートウッドの“無名の9番”が全国紙に載る
31得点を記録した2011–12シーズン、当時5部リーグにもかかわらず『Daily Mail』が「Vardy: the non-league hurricane(非リーグの疾風)」と紹介。
この報道をきっかけにレスターが注目し、移籍が実現した。
代表(イングランド代表)
引用:skysports
| 期間/大会 | 背番号 | 出場数/得点 |
|---|---|---|
| 2015–2018 | 11 | 26試合7得点 |
| EURO2016 | 11 | 3試合1得点(vsウェールズで決勝弾) |
| W杯2018 | 11 | 4試合出場、ベンチリーダーとしてチーム支援 |
✨エピソード&海外の反応
1️⃣ ウェールズ戦で見せた“代役の英雄”
EURO2016のグループリーグで途中出場し、同点弾を決めた。
『The Telegraph』は「ケインが沈黙する中、背番号11の男が国を救った」と報じた。
2️⃣ 若手の兄貴分としての存在
代表合宿では常にチームのムードメーカーとして振る舞い、ラヒーム・スターリングは「彼の冗談がロッカールームを和ませてくれた」と語っている。
3️⃣ 代表引退表明後のコメント
2018年に代表引退を表明した際、「背番号11を着られたことは誇り。僕の人生の頂点だった」と語り、ファンの涙を誘った。
さいごに
ジェイミー・ヴァーディの背番号の変遷は、そのまま彼の人生の軌跡だ。
11番は無名時代の情熱を、9番はクラブへの忠誠と栄光を、そして10番は年齢を超えた新たな挑戦を象徴している。
レスターでのゴール、アーセナル移籍を断った決断、代表での誇り——
どの瞬間にも“数字以上の意味”があった。
ヴァーディが背負う番号は、彼のストーリーそのもの。
それは、努力で運命を切り開いてきた一人のストライカーの証であり、今も世界中のサッカーファンに「挑戦する勇気」を与え続けている。






