フランス代表とバイエルン・ミュンヘンで存在感を高めているマイケル・オリーセ。
右サイドから左足でゲームを動かす姿が印象的ですが、単純なドリブラーではありません。
精度の高いクロス、相手守備陣の間を通すラストパス、ゴール前での冷静なフィニッシュなど、複数の方法で決定機を生み出せるアタッカーです。
日本では「ミカエル・オリーズ」などと表記される場合もありますが、この記事では検索時に比較的使われやすいマイケル・オリーセに統一します。
この記事では、オリーセのポジションとプレースタイルを別々に整理し、6つの特徴や海外での評価、クラブ・フランス代表での成績を詳しく紹介します。
この記事の内容
マイケル・オリーセのプロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | マイケル・アクポヴィ・オリーセ |
| 英語表記 | Michael Akpovie Olise |
| 生年月日 | 2001年12月12日 |
| 出身地 | イングランド・ロンドン |
| 身長 | 180cm |
| 利き足 | 左足 |
| 所属クラブ | バイエルン・ミュンヘン |
| 国籍・代表 | フランス代表 |
| 主なポジション | 右ウイング、攻撃的ミッドフィールダー |
| その他の経験ポジション | 右ミッドフィールダー、中央ミッドフィールダー、左ウイング |
オリーセはロンドン生まれで、アーセナル、チェルシー、マンチェスター・シティの育成組織を経て、レディングでプロとして頭角を現しました。
2021年にクリスタル・パレスへ移籍すると、プレミアリーグ屈指の若手アタッカーへ成長。2024年夏にはバイエルン・ミュンヘンへ加入し、攻撃の中心選手として大きく飛躍しています。
マイケル・オリーセのポジションは?
オリーセの主戦場は、右ウイングと攻撃的ミッドフィールダーです。
登録上は攻撃的ミッドフィールダーとされることがありますが、キャリア全体の出場数を見ると、最も多く起用されているのは右ウイングです。
主なポジション別成績
| ポジション | 出場数 | ゴール | アシスト |
|---|---|---|---|
| 右ウイング | 180 | 57 | 79 |
| 攻撃的ミッドフィールダー | 64 | 12 | 8 |
| 右ミッドフィールダー | 25 | 1 | 6 |
| 中央ミッドフィールダー | 13 | 0 | 2 |
| 左ウイング | 9 | 2 | 2 |
| センターフォワード | 3 | 0 | 0 |
※添付されたTransfermarktの集計データに基づく。
この数字からも、オリーセは基本的に右サイドを起点とする選手であることが分かります。
ただし、実際の試合ではタッチライン際に固定されるわけではありません。
右から中央へ入り、トップ下やインサイドハーフに近い位置でボールを受けることも多くなっています。
右ウイング
オリーセが最も能力を発揮しやすいポジションです。
左利きの選手を右サイドに配置することで、縦への突破と中央へのカットインの両方を選択できます。
相手左サイドバックを外側へ引きつけてから中央へ入り、シュート、クロス、スルーパスを使い分けるのが基本形です。
クリスタル・パレスでは、4-2-3-1や4-3-3の右ウイングとして起用され、1対1を作る役割を担っていました。
右サイドバックのオーバーラップを利用しながら、相手守備者の立ち位置を見てプレーを選択していました。
攻撃的ミッドフィールダー・トップ下
中央のトップ下でもプレーできます。
相手の中盤と最終ラインの間でボールを受け、前を向いてラストパスを出す形が得意です。
ウイングでプレーするときよりゴールに近い位置でボールを持てるため、ストライカーとの連係や中央突破への関与が増えます。
クリスタル・パレス時代には、4-2-3-1のトップ下として起用され、エベレチ・エゼ、ウィルフリード・ザハ、ジャン=フィリップ・マテタらとポジションを入れ替えながら攻撃を組み立てました。
フランス代表でも、右ウイングだけでなく攻撃的ミッドフィールダーとして出場しています。
代表戦の記録でも、中央の「AM」と右の「RW」の双方で起用されており、試合中に立ち位置を変えられる柔軟性が評価されています。
インサイドハーフに近い役割
厳密なポジション表記では右ウイングでも、実際には右のハーフスペースへ移動し、インサイドハーフのようにプレーすることがあります。
バイエルンでは前線の選手やサイドバックが幅を確保できるため、オリーセが中央へ入りやすくなります。
そこで前線への縦パスを出したり、ペナルティーエリア手前からシュートを狙ったりします。
そのため、オリーセは「右サイドのドリブラー」というより、右サイドから試合を組み立てる左利きのプレーメーカーと表現した方が実像に近い選手です。
マイケル・オリーセのプレースタイル
オリーセのプレースタイルを一言で表すなら、ドリブル、パス、クロス、得点力を兼ね備えた創造型アタッカーです。
派手な突破だけに頼らず、相手と味方の位置を見ながら最も効果的なプレーを選択できます。
主な特徴は次の6つです。
| 特徴 | 具体的なプレー | 海外で評価されている点 |
|---|---|---|
| 左足のカットイン | 右サイドから中央へ侵入 | シュートとパスの両方を選べる |
| 1対1のドリブル | 重心移動や肩の動きで相手を外す | 派手さだけでなく実戦的 |
| クロスの精度 | 小さな振りから曲がるボールを供給 | 守備者が対応しにくい |
| ラストパス | 最終ラインの間や背後へ通す | チャンスメーク能力が高い |
| 得点力 | カットインシュートやエリア内への侵入 | アシスト専用ではない |
| 判断力と連係 | 味方の動きに合わせて立ち位置を変える | 強豪クラブの戦術に適応できる |
特徴1:右サイドからの鋭いカットイン
オリーセを象徴するプレーが、右サイドから中央へ切り込むカットインです。
左足でボールを持ちながら右サイドを進み、相手が縦突破を警戒した瞬間に中央へ進路を変えます。
中央へ入った後は、そのままシュートを狙うだけでなく、ファーサイドへのクロスやペナルティーエリア内へのスルーパスも選択できます。
オリーセが止めにくい理由は、最初から中央へ入る動きを見せないことです。
肩を落とす動作やボールの置き場所によって縦への突破を意識させ、相手の重心が動いた瞬間に左足側へ持ち出します。
Coaches’ Voiceも、ボールを隠す技術と肩の動きによって相手がカットインのタイミングを予測しにくいと分析しています。
海外の反応
海外の戦術分析では、オリーセは単なる「逆足ウイング」ではなく、中央へ入った後の選択肢が多い点を高く評価されています。
カットイン後に毎回シュートを打つタイプではないため、守備側はシュートコースだけを消せばよいわけではありません。
パスとクロスの可能性も残され、複数の守備者を引きつけられることが大きな強みです。
特徴2:相手の逆を取る1対1のドリブル
オリーセはトップスピードだけで抜き去る選手ではありません。
細かなタッチ、身体の向き、肩のフェイント、緩急を組み合わせ、相手の足が出た瞬間にボールを動かします。
相手に先に動かせてから、その逆方向へ進むドリブルが特徴です。
クリスタル・パレス時代の2023-24シーズン序盤には、プレミアリーグで90分当たり8.93回のドリブルを記録。
2022-23シーズンにもドリブル総数243回を記録しており、積極的に1対1を仕掛ける選手でした。
狭いスペースでもボールを失いにくく、中央に複数の選手がいる状況でも前進できます。この能力があるため、相手が低い位置で守る試合でも攻撃を停滞させません。
海外の反応
海外では、オリーセのプレーについて「動きが遅く見えるのに相手を抜いている」と評されることがあります。
本人も、自分のプレースタイルが試合をゆっくり進めているように見える可能性に触れています。
実際には周囲の状況を確認しながら、動くべき瞬間だけ急激にスピードを上げているためです。
これは勢いだけに頼らず、相手の動きを見て仕掛けられることの表れといえるでしょう。
特徴3:小さな振りから繰り出す高精度クロス
オリーセはクロスの種類が豊富です。
特に得意なのが、右サイドから左足でゴール方向へ曲げるインスイングクロス。
味方が走り込む中央やファーサイドへ、相手ディフェンダーの頭を越す軌道でボールを送り込みます。
足を大きく振らずにクロスを上げられるため、守備者がブロックのタイミングを合わせにくいのも特徴です。
また、利き足ではない右足からも、低く速いクロスを供給できます。
2022-23シーズンのプレミアリーグでは110本のクロスを記録。2023-24シーズン序盤にも90分当たり3.48本のクロスを記録していました。
海外の反応
海外の分析では、オリーセのクロスは単純にペナルティーエリアへ放り込むものではなく、味方の走るコースを見たうえで供給される点が評価されています。
特にバイエルンでは、ゴール前で勝負できるストライカーと組むことで、この能力がさらに生かされています。
2025-26シーズンのブンデスリーガでは19アシストを記録しており、クロスとラストパスの精度が結果にも表れました。
特徴4:守備陣の間を通すラストパス
オリーセはウイングでありながら、トップ下のようなラストパスを出せます。
右サイドから中央を向いたとき、相手センターバックとサイドバックの間へ斜めのパスを通すのが得意です。
味方が最終ラインの背後へ走り出すタイミングを見て、強すぎず弱すぎないボールを送り込みます。
狭い場所を通すスルーパスだけでなく、相手の頭を越す浮き球、ファーサイドへのクロス、短いワンツーなど、状況によって配球方法を変えられます。
2022-23シーズンにはクリスタル・パレスでチーム最多のキーパスを記録。中央のトップ下で起用された試合でも、多くの決定機を作りました。
海外の反応
FIFAはオリーセを、フランス代表の攻撃を担う創造性豊かな選手として紹介しています。
2024年パリ五輪では大会最多となる5アシストを記録するなど、若い頃から国際舞台でチャンスメーク能力を示しました。
2026年ワールドカップでもアシストを重ね、フランス代表の攻撃を組み立てる存在として評価が上昇しています。
同大会6試合で6アシストを記録しています。
特徴5:アシストだけではない得点力
オリーセはチャンスメークを得意としますが、近年は得点力も大きく向上しています。
右から中央へ入り、左足でファーサイドを狙うシュートが代表的です。味方が左サイドから攻撃している場合には、逆サイドのゴール前へ入り、折り返しやクロスに合わせる動きも見せます。
クリスタル・パレスでの2023-24シーズンは、リーグ戦19試合の出場ながら10得点を記録。
バイエルン移籍後は出場機会とシュートチャンスが増え、得点とアシストの両方を量産しています。
海外の反応
バイエルン加入前は「創造性は高いが、さらに得点を増やせる」という分析もありました。
Coaches’ Voiceも、当時のオリーセについて、カットインからより多くのシュート機会を作れる余地があると指摘しています。
その課題はバイエルンで改善されました。
2025-26シーズンのブンデスリーガでは32試合15得点21アシストを記録し、リーグの年間最優秀選手に選出されています。
特徴6:味方を生かす判断力と戦術理解
オリーセの本当の強みは、個人技だけではありません。
味方が外側を追い越した場合は中央へ移動し、味方が中央に密集している場合はタッチライン際に残ります。
自分がボールを受ける場所だけでなく、味方のためにスペースを空ける位置取りもできます。
また、相手が複数人で囲んできた場合には、無理にドリブルを続けず、素早くボールを離します。
この判断によって、自分に集まった守備者の背後を味方が使えるようになります。
バイエルンのようにボールを保持する時間が長いチームでは、個人技だけでなく、味方の動きと連動する能力が欠かせません。
オリーセは加入後すぐにこの環境へ適応しました。
海外の反応
チームメートのルイス・ディアスは、オリーセには自身と似た能力があり、一緒にプレーすることで学べることが多いと語っています。
これは、1対1の突破力だけでなく、周囲と連係して攻撃を進められる点への評価と考えられます。
オリーセ自身も、バイエルンの成功について、監督の考えを全員が理解し、個人ではなくチーム全体で同じ目標へ向かっていると説明しています。
マイケル・オリーセの弱点や今後の課題は?
完成度の高いオリーセですが、さらに成長できる部分もあります。
左足への依存を相手に読まれることがある
右足からクロスを出すこともできますが、最も危険なのは左足です。
そのため、相手が中央への進路を消し、右足側へ誘導する守備を徹底すると、得意な形を制限される場合があります。
右足でのシュートやパスの質がさらに上がれば、より止めにくい選手になるでしょう。
ボールを持たない時間の得点参加
プレーメーカーとしてボールを受けたがるため、攻撃の組み立て時に低い位置へ下がることがあります。
一方で、ゴール前へ走り込めば得点できる能力も備えています。
ボールを受ける動きと、味方のパスを引き出すオフザボールの動きを使い分けられれば、さらに得点数を伸ばせます。
厳しいマークへの対応
評価が高まったことで、今後は相手から最優先で警戒されます。
タッチライン際で2人に囲まれたり、左足側を完全に消されたりする試合も増えるでしょう。
そうした状況で素早く中央へ移動し、ボールを持たずに相手の守備を動かすことが重要になります。
マイケル・オリーセのクラブ成績
主要リーグでのシーズン別成績
| シーズン | クラブ | 大会 | 出場 | 得点 | アシスト |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020-21 | レディング | チャンピオンシップ | 44 | 7 | 12 |
| 2021-22 | クリスタル・パレス | プレミアリーグ | 26 | 2 | 5 |
| 2022-23 | クリスタル・パレス | プレミアリーグ | 37 | 2 | 11 |
| 2023-24 | クリスタル・パレス | プレミアリーグ | 19 | 10 | 6 |
| 2024-25 | バイエルン | ブンデスリーガ | 34 | 12 | 18 |
| 2025-26 | バイエルン | ブンデスリーガ | 32 | 15 | 21 |
※添付されたTransfermarktデータに基づく。
成績を見ると、クリスタル・パレス時代はアシスト中心だったのに対し、2023-24シーズン以降は得点数も急増しています。
さらにバイエルン加入後は、2024-25シーズンのリーグ戦で30得点関与、2025-26シーズンには36得点関与を記録しました。
2025-26シーズンの主な大会成績
| 大会 | 出場 | 得点 | アシスト |
|---|---|---|---|
| ブンデスリーガ | 32 | 15 | 21 |
| UEFAチャンピオンズリーグ | 13 | 5 | 7 |
| DFBポカール | 6 | 2 | 3 |
| DFLスーパーカップ | 1 | 0 | 0 |
リーグ戦だけでなく、チャンピオンズリーグでも得点とアシストを記録しています。
2025-26シーズンにはブンデスリーガ年間最優秀選手に選ばれており、若手有望株から世界トップクラスのアタッカーへ移行したシーズンといえるでしょう。
マイケル・オリーセのフランス代表成績
オリーセは2024年9月にフランスA代表デビューを果たしました。
添付データでは、フランス代表通算23試合に出場し、7得点9アシストを記録しています。
| 大会 | 出場 | 得点 | アシスト |
|---|---|---|---|
| ワールドカップ | 6 | 0 | 6 |
| ワールドカップ欧州予選 | 5 | 2 | 1 |
| 国際親善試合 | 4 | 3 | 1 |
| UEFAネーションズリーグ決勝ラウンド | 4 | 2 | 1 |
| UEFAネーションズリーグA | 4 | 0 | 0 |
| 合計 | 23 | 7 | 9 |
2026年ワールドカップでは、準々決勝終了時点で6試合6アシストを記録。
ゴールを奪う選手を支えるだけでなく、フランス代表の攻撃そのものを設計する役割を担っています。
右ウイングと攻撃的ミッドフィールダーを使い分けられるため、対戦相手や周囲のメンバーに応じて配置を変えられる点も、代表チームにとって大きな武器です。
マイケル・オリーセのプレースタイルは誰に似ている?
完全に同じタイプではありませんが、プレーの要素には次のような選手との共通点があります。
| 選手 | 共通点 | 違い |
|---|---|---|
| リヤド・マフレズ | 右から左足でカットインする技術 | オリーセの方が中央での配球参加が多い |
| ブカヨ・サカ | 右サイドで得点とアシストを両立 | サカの方が縦への力強い突破が多い |
| アリエン・ロッベン | 右から中央へ入る左足シュート | オリーセの方がラストパスの比重が大きい |
| ベルナルド・シウバ | 狭い場所でのボール保持と判断力 | オリーセの方がクロスと直接的な突破が多い |
最も分かりやすい比較対象はマフレズですが、オリーセはよりトップ下的なパス能力を備えています。
ロッベンのようなカットイン、マフレズのようなボールタッチ、ベルナルド・シウバのような戦術的柔軟性を併せ持つタイプと表現できます。
まとめ
マイケル・オリーセの主なポジションは、右ウイングと攻撃的ミッドフィールダーです。
右サイドを主戦場としながら、中央へ移動してトップ下やインサイドハーフのように試合を組み立てられます。
プレースタイルの主な特徴は、次の6つです。
- 右サイドからの鋭いカットイン
- 相手の逆を取る1対1のドリブル
- 小さな振りから繰り出す高精度クロス
- 守備陣の間を通すラストパス
- アシストだけではない得点力
- 味方を生かす判断力と戦術理解
かつてはチャンスメーク能力が先に評価されていましたが、バイエルン加入後は得点力も大きく向上しました。
2025-26シーズンにはブンデスリーガで15得点21アシストを記録し、年間最優秀選手に選出。フランス代表でも2026年ワールドカップでアシストを量産しています。
現在のオリーセは「将来有望なドリブラー」ではありません。右サイドから試合の流れを変え、得点とアシストの両方を生み出せる、世界屈指の創造型アタッカーへ成長しています。




